店舗開業時に必要なゴミ処理の手続きとは?知らずに始めると危険!

公開日:2025/07/15  

?
飲食店や美容室、小売店などを新たに開業する際には、内装や集客などの準備に目が向きがちですが「ごみ処理の手続き」も忘れてはいけません。事業として出るごみは、家庭ごみとは扱いが異なります。店舗をスムーズに運営していくためにも、開業前に押さえておくべきゴミ処理の流れと注意点を確認しておきましょう。

事業ごみとは?店舗から出るごみの種類を理解する

店舗から出るごみは、家庭のものとは性質が異なります。

まずは、どのようなごみが事業系ごみに該当するのかを把握しておくことが必要です。

すべてのごみが「家庭ごみ」ではない

飲食店やサロン、小売店などの店舗から出るごみは、たとえ少量であってもすべて「事業系ごみ」に該当します。

家庭から出る可燃ごみや資源ごみとは違い、事業活動によって生じたごみは自治体の通常回収では収集してもらえません。たとえば、レシートのロール紙、商品梱包材、売れ残った商品、掃除で出た紙くずなどが該当します。

事業系ごみと産業廃棄物の違い

事業系ごみの中でも、オフィスや店舗から出る一般的な紙くずや包装資材などは「事業系一般廃棄物」とされます。

一方、工場や建設現場から出るコンクリート片、廃油、塗料などの一部は「産業廃棄物」と分類され、処理の方法や業者も異なります。

店舗経営の場合、大半は一般廃棄物に該当しますが、清掃業やリフォームを伴うサービス業では産業廃棄物に該当するものも出る可能性があるため、事前に確認しておくことが大切です。

ごみの分別と出し方のルールも違う

家庭用と違って、事業系ごみは分別方法にもルールがあります。

たとえば、生ごみと紙ごみを混ぜて出すことはできず、それぞれ別の袋に分けなければなりません。また、自治体によっては分別指定が細かく定められていることもあり、地域のルールに従う必要があります。店舗開業前に、自治体の公式サイトや窓口で分別基準を確認しておきましょう。

開業前に必要なゴミ処理の手続きとは?

店舗を開業する際には、事前にゴミ処理の契約や届け出を済ませておく必要があります。

知らないまま営業を始めると、不法投棄とみなされる可能性もあります。

まずは自治体に問い合わせる

自治体によって、事業系ごみの取り扱い方法は異なります。

中には、市と許可業者の両方から回収が選べるところもあります。まずは店舗所在地の自治体に連絡し、事業者向けのごみ処理ルールを確認するのが第一歩です。そのうえで、必要な届出や手数料、回収頻度などを把握しておきます。地域によっては、定期回収の申し込みや、指定袋の購入が必要な場合もあります。

収集業者と直接契約を結ぶのが一般的

多くの自治体では、許可を得た民間のごみ回収業者と直接契約を結び、定期的に回収してもらうのが一般的です。

業者の選定時には、料金のほかに回収方法や対応エリア、契約期間などを確認することが重要です。また、業者によっては無料見積もりやスポット回収にも対応しているところがあり、開業準備段階の一時的なごみ処理にも対応してもらえます。

契約書やマニフェストの確認も忘れずに

通常の事業系一般廃棄物ではマニフェストの提出義務はありませんが、産業廃棄物に該当するごみを扱う場合はマニフェストの発行・管理が必要になります。

契約時には、回収内容や料金だけでなく、法令に基づいた書面管理がなされているかもチェックしておくと安心です。契約書の控えは店舗内に保管し、指導や確認が入った際にも対応できるようにしておきましょう。

知らずに違反となるケースとそのリスク

事業系ごみの処理は、ルールを守らなければ行政処分や罰則の対象となることがあります。

知らなかったでは済まされない例を見ていきましょう。

家庭ごみとして出してしまった場合

事業系ごみを家庭ごみと偽って、一般の回収日に指定袋に入れて出すことは法律違反です。

発覚すると、自治体からの警告や回収拒否を受けるだけでなく、再三の注意にも従わない場合には過料の対象となる場合もあります。悪質と判断された場合には、事業者名が公表されるケースもあり、店舗の信頼性に大きな影響を及ぼします。

処理業者が無許可だった場合

無許可の業者に回収を依頼した場合、処分先で不法投棄が発生すると、排出事業者である店舗側が責任を問われます。

回収業者は必ず「一般廃棄物収集運搬業の許可」を持っているかを確認し、契約前に許可証の提示を受けるようにしましょう。安さだけを理由に業者を選ぶのは危険です。

分別や出し方を誤っていた場合

たとえ業者と契約していても、分別ルールを守らずにごみを出すと、回収を断られることがあります。

とくに、可燃ごみに危険物や資源ごみを混ぜてしまうと、焼却処理時のトラブルに発展しやすいです。ごみ袋に入れる前に、従業員に向けた簡単なルール掲示や教育を行うことでトラブル防止につながります。

まとめ

店舗を開業する際には、商品やサービスの準備と同じくらい、ごみ処理の手続きが重要です。店舗から出るごみはすべて事業系ごみとなり、家庭ごみとはまったく別の扱いを受けます。開業前には、必ず自治体のルールを確認し、適正な業者と契約を結んでおく必要があります。契約内容や分別ルールをしっかり理解していないと、不法投棄や行政指導といったリスクにつながります。とくに、無許可業者への依頼や家庭ごみとしての誤った排出には厳しい罰則が設けられています。信頼できる事業系ごみ回収業者に依頼することで、法令に沿った処理が可能になり、安心して事業を進めることができます。開業時の不安を減らすためにも、事前にしっかりと準備し、清潔で信頼される店舗運営を目指しましょう。

横浜のゴミ回収業者ランキング
24時間いつでも回収可能!

e-BRIGHT(イーブライト)

e-BRIGHT(イーブライト)の画像 引用元:https://e-bright.jp/
横浜でおすすめの事業系ごみ回収業者
  • Point

    24時間365日いつでも回収可能

  • Point

    飲食店からオフィス系など様々な業種に対応

  • Point

    電話での対応も可

おすすめ関連記事

サイト内検索

【NEW】新着情報

廃油は産業廃棄物に分類されるため、一般のゴミとは違い、適切な方法で処理する必要があります。特に事業所や飲食店などで発生する廃油は、専門業者に依頼して安全に回収・処理してもらうことが重要です。
続きを読む
横浜市で事業系ごみの処理を委託するには、信頼性や対応力、そして環境への配慮が整った業者を選ぶことが大切です。ごみの種類や回収方法に柔軟に対応してくれるかどうか、リサイクル体制が整っているかな
続きを読む
飲食店や美容室、小売店などを新たに開業する際には、内装や集客などの準備に目が向きがちですが「ごみ処理の手続き」も忘れてはいけません。事業として出るごみは、家庭ごみとは扱いが異なります。店舗を
続きを読む
「事業系ごみ」は、家庭ごみとは分別や処分方法が異なります。適切な処理を怠ると、法令違反や処分費用の増加につながることもあるため注意が必要です。本記事では、事業系ごみの基本的な区分や正しい分別
続きを読む
事業活動によって発生するごみは、家庭ごみとは異なり、事業者自身が適切に処理する必要があります。しかし、どのくらいの費用がかかるのかは業種や排出量によってさまざまで、初めて業者に依頼する人には
続きを読む
日々の業務の中で必ず出る「事業系ごみ」ですが、そもそも事業系ごみとは何なのでしょうか。家庭ごみと何が違い、どのように処理すべきなのかを正しく理解しておくことは、企業の責任としても重要です。本
続きを読む
産業廃棄物は、主に20の分類に分けられ、処分方法が異なります。ガラスくずも、産業廃棄物のひとつです。さらに、ガラスくずのなかにも細かな分類があるとご存じでしょうか。産業廃棄物の処理をする際は
続きを読む
動物系固形不要物は、家畜のと畜時や食鳥の処理時に発生する不要物のことです。と畜時に発生する動物系固形不要物は、正しい手順で処分しなければなりません。また、牛海綿状脳症(BSE)の問題について
続きを読む
事業所で使用した蛍光灯は、産業廃棄物として処分しなければなりません。しかし、処分の際どのような点に注意するべきか、処分の流れがよくわからないという事業者の人もいるのではないでしょうか。本記事
続きを読む
会社の運営には、必然的に事業ゴミや産業廃棄物の処理が伴います。これらを適切に処理するためには、勘定科目の設定が不可欠です。本記事では、業種ごとで異なる事業ゴミの勘定科目の分類方法や、一般廃棄
続きを読む