事業ごみで出たスプレー缶の正しい処理方法

公開日:2023/06/15  最終更新日:2023/04/25


事業ごみで出たスプレー缶は、正しい処理方法を行わないと爆発の危険性があり、大変危険です。特にお店などスプレー缶をたくさん使用する場合は、正しい処理方法を知る必要があるでしょう。本記事では、事業ごみで出たスプレー缶の正しい処理方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

事業所におけるスプレー缶の取り扱い方法

事業所におけるスプレー缶の取り扱い方法に関して、国から何度も徹底の通知を都道府県に配布しています。ただ、エアゾール製品の爆発事故が起きているのも事実です。事業所におけるスプレー缶の取り扱い方法について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

エアゾール製品の処理における爆発事故防止徹底対策を強化した理由

エアゾール製品の処理方法に関しては、国で充分に注意喚起を行っています。平成30年に札幌市で大量のエアゾール製品の内容物を大量に屋外で噴射し、引火に伴い大爆発が起きた事例があり防止策を徹底しました。

また、エアゾール製品の処理に伴い放出されたガスが原因とみられる火災事故が多数発生しています。平成26年7月には、横浜市内の住宅でエアゾール式簡易消火具の破裂事故が発生するなど、実際にエアゾール製品が原因の事故が県内でも確認されています。幸いなことにこの事故でけが人や死傷者は出ていませんが、破裂・爆発の危険性があることから、全国的に事業所によるエアゾール製品の安全廃棄処理指針が強化されています。

事業者によるエアゾール製品の安全廃棄処理指針

エアゾール製品は、一般的に容器を壊し内容物を取り除き、それぞれに分別してリサイクルや産業廃棄物として処理されます。エアゾール製品の安全廃棄処理指針では、一度に大量のエアゾール製品を処理する場合安全なエアゾール製品であっても危険なものに変わってしまう旨が記載されています。

もし、一度に大量のエアゾール製品の処理が必要な場合は、エアゾール製品の性質を十分に理解しましょう。そして、委託業者へ委託する場合でも、自らが取り扱うエアゾール製品についての危険性を十分に理解しておきましょう。

横浜市におけるスプレー缶の処分方法

横浜市では、公式ホームページにスプレー缶による爆発事故や火災について記載されています。正しい処理方法を怠ると、街に住む人や建物に甚大な被害が出るでしょう。横浜市におけるスプレー缶の処理方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

自分で廃棄をおこなう方法

事業をしている方は、自分で廃棄を行うか委託業者へ委託する方法があります。事業所でスプレー缶を廃棄する場合は、まず防爆設備で近くに民家がない場所を選び、ガス抜きを行いましょう。また、一度に大量のガス抜きをせず、換気のよいところで時間をおいて少しずつ処理するようにします。

処理する場合はひとりで作業せず、適切な関連法規を守りながら、安全に作業を進めましょう。収集日は週2回の燃えるごみの日と同じです。燃やすごみとは別にし、半透明の袋に入れ中身が分かるようにしましょう。プラスチック製のキャップがある場合は、キャップを外して処理を行います。

エアゾール式簡易消火具の廃棄方法

エアゾール式簡易消火具の事故が多発していることから、該当製品については消防局のホームページを確認しましょう。もし、該当している場合はスプレー缶としては出さずに、製造業者へ確認をしたうえで正しい処理方法で処理しましょう。

委託業者へ頼んで廃棄処理を行う場合

産廃は器物処理業者へ廃棄をお願いする場合は、産業廃棄物処理業者が責任を持って最後まで廃棄する必要があります。委託する場合は、信頼できる業者かきちんと判断しましょう。

まず、産業廃棄物処理業者は、エアゾール製品に可燃性ガスが使用されているか予想します。可燃性ガスは多量の蒸気を発生することを予測しましょう。また、可燃ガスは通常の空気より軽いため、窪地に滞留することを知っておきましょう。少量の液化ガスが溶解していることを十分に理解してスプレー缶の処理を行います。処理が終了したら、処理完了報告書に受領することを忘れず行いましょう。

スプレー缶を処分するときに注意すべきことは?

スプレー缶を処分する場合は、たとえ少ない量であっても注意しなければならない場合があります。スプレー缶を処分する際に注意すべきことを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

可燃性のガスが含まれている場合

エアゾール製品の処分を行う際は、可燃性のガスが含まれていることを理解しておきましょう。可燃性液化ガスは、気化して多量の可燃性蒸発が発生することを知っておく必要があります。

液化ガスは滞留しやすい

液化ガスの蒸気は、空気よりも重いことを理解しておきましょう。空気より重いため、大気中に拡散せず、窪地などに滞留しやすい性質です。また、放出された内容量は可燃性のものが多くなります。また、少量の液化ガスが溶解していることも知っておきましょう。

まとめ

本記事では、事業ごみで出たスプレー缶の正しい処理方法について解説しました。エアゾール製品の爆発事故が発生していることから、家庭でも事業所で委託して処理する場合も危険性を把握する必要があります。特に、一度に大量のエアゾール製品を処理する場合には十分に注意が必要でしょう。自分が使用しているスプレー缶がエアゾール製品に該当するか判断し、適切な処理方法を知っておきましょう。本記事では、スプレー缶の処理方法を知りたい方や、エアゾール製品の普段使用されている方の参考になれば幸いです。

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