知っておきたい!事業系ごみの正しい分別と処分方法
「事業系ごみ」は、家庭ごみとは分別や処分方法が異なります。適切な処理を怠ると、法令違反や処分費用の増加につながることもあるため注意が必要です。本記事では、事業系ごみの基本的な区分や正しい分別、処分方法について解説します。環境への配慮とコスト削減の両立を目指すためにも、正しい知識を身につけておきましょう。
事業活動で出るごみを正しく理解しよう
事業を行ううえで避けられないのが、さまざまな種類のごみの排出です。中でも「事業系一般廃棄物」と「産業廃棄物」は混同しやすく、正しい理解が必要です。以下では、それぞれの定義や違いについて紹介します。
どんなごみが事業系?
事業系ごみとは、レストランやカフェなどの飲食店、コンビニやデパートなどの商店、ホテルや娯楽施設、工場や会社のオフィスなどで日々の業務から出るごみのことを指します。営利目的の施設に限らず、病院や学校、福祉施設、官公庁などで発生するごみも事業系に含まれます。
家庭ごみに似た「事業系一般廃棄物」
事業系一般廃棄物には、可燃ごみや粗大ごみ、浄化槽の汚泥などが含まれます。種類としては家庭から出るごみに近く見えるかもしれませんが、事業活動から出た時点で「一般廃棄物」として扱われます。
たとえ家庭ごみと見た目が似ていても、地域の集積所に出すと不法投棄とみなされる可能性があり、違反となれば罰則の対象にもなるので注意しましょう。
法律で定められた「産業廃棄物」
産業廃棄物とは「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」で定められている特定のごみを指します。たとえば、燃え殻・廃油・廃プラスチック類・金属くず・動物の死体など、全部で20種類に分類されます。
これらは主に製造業や建設業、医療機関など特定の事業活動に伴って発生するため、取り扱いには専門的な知識と責任が求められます。
事業系ごみの正しい分別と処理方法とは
ごみ処理は、円滑な事業を行ううえで欠かせません。規模の大小に関わらず、事業系ごみは家庭ごみとは区別して適切に処理する必要があります。以下では、事業系ごみの分別と処理方法について紹介します。
分別の基本を押さえよう
事業系ごみは「事業系一般廃棄物」と「産業廃棄物」に大別され、それぞれに適切な分別が求められます。一般廃棄物の中でも、燃えるごみ、粗大ごみ、資源化可能な古紙類(ダンボール、紙パック、ミックスペーパー、新聞、雑誌、機密文書など)などに細かく分けられます。
一方、ペットボトルや空き缶は家庭ごみでは資源として扱われますが、事業活動から出た場合は産業廃棄物に該当するため注意が必要です。分別に迷った際は、自治体や収集業者に確認しましょう。
処理方法と業者選びのポイント
事業系ごみの処理方法には「廃棄物処理業者への委託」「自治体の処理施設への自己搬入」「一部地域に限り自治体による収集」の3つの方法があります。処理業者に委託する場合は、対象となる廃棄物に応じた収集運搬許可(一般・産業両方)を持つ業者を選ぶと安心です。
また、少量のごみであれば自治体による有料回収が可能な地域もあり、透明なごみ袋や地域指定の袋が必要となる場合もあります。処理ルールは地域ごとに異なるため、事前の確認が重要です。
ごみ処理はプロに任せると安心!
事業活動で発生するごみには、一般廃棄物と産業廃棄物の両方が含まれるケースが多く見られます。それぞれに対応するには、異なる許可を持つ業者との契約が必要です。しかし、両方の収集運搬許可を取得している業者にまとめて依頼することで、管理や処理がスムーズにすることが可能です。以下では、そのメリットを具体的にみていきましょう。
重要書類も安心して処分できる
事業を行っていると、顧客情報や社内資料などの機密書類を適切に処分する必要が出てきます。一般廃棄物の処理も対応できる許可業者であれば、こうした書類も適切に扱い、情報漏えいのリスクを避ける処理体制が整っていることが多いため安心です。
機密保持契約を交わすこともできるので、安心して処理を任せることができます。
かさばるごみもまとめて処理可能
オフィスの移転や設備の入れ替えなどで発生する机、椅子、棚などの大型ごみは、一般廃棄物として扱われることもあれば、内容によっては産業廃棄物に該当することもあります。両方に対応している業者なら、こうしたケースにも柔軟に対応でき、分別や分類の手間も省けます。
コスト削減と業務効率化に効果的
ごみ処理を複数の業者に分けて依頼すると、契約や請求書処理などの手間が増えるだけでなく、全体のコストもかさみがちです。一般・産業どちらも一括で対応できる業者に任せることで、手間が減り、費用も抑えられる可能性があります。
また、ごみの処理計画や量に応じた柔軟な対応が可能になるため、業務に集中しやすくなるのも大きな利点です。
スケジュールに合わせた回収で常に快適な環境を
ごみが社内にたまりすぎると、見た目や衛生面での問題だけでなく、業務の妨げにもなります。一般・産業両方に対応できる業者であれば、曜日や回数、時間帯など、希望に応じた柔軟なスケジュールで回収してもらうことが可能です。
定期回収だけでなく、スポット回収にも対応していることが多いため、繁忙期やイベント時にも対応できます。これにより、常に快適な作業環境を維持しやすくなります。
まとめ
事業系ごみは、種類や処理方法を誤ると法令違反やトラブルの原因となるため、正しい理解と対応が求められます。分別や処理ルールを把握し、信頼できる業者に委託することで、手間やコストを削減しながら安全で確実な処理が可能になります。規模の小さな事業者であっても「事業ごみ」である以上、責任を持って対応することが大切です。日々の業務に専念するためにも、適切なごみ処理体制を整えていきましょう。

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引用元:https://e-bright.jp/