要注意!会社の重要な書類はそのまま業者に回収させてもよいのか
オンライン上でデータの管理をすることが当たり前の時代ですが、個人情報や重要な契約書についてはまだまだ紙ベースが多く厳重に管理をしながら機密文書を保管している企業も少なくありません。一定期間の保管後破棄するルールの場合、そのままをごみ回収業者に依頼をしてもよいのでしょうか。この記事では機密文書の破棄について解説します。
適切な処理で情報漏えいを防ごう!
私たちの生活には当たり前のようにパソコンやスマホが普及し、個人情報についても高性能な暗号化の下でやり取りを行うことが増えています。しかし、法的な書面や個人情報も掲載された契約書、医療関係のカルテや不動産関係の謄本など流出しては困る内容こそ、あえて書面化して残すこともあります。
こうした書類は機密文書と呼ばれ、企業や官公庁、病院などでは日常的に大量の機密文書を取り扱いしています。機密文書がとくに多い企業や団体では5年、10年などの保管期限を設けた上で適正な処分へと移行することが多いですが、破棄をする場合にはこのままごみ回収業者に委託してもよいのでしょうか。
万が一1枚でも風に飛んでしまい流出したら、第三者の目にとまり情報が流布されてしまったら、と考えるとやはりそのままの状態を破棄することは望ましいとはいえません。ヒューマンエラーによる紛失や、悪意を持って盗むことも考えられます。重要なデータを保管しているHDDやSSDも破壊してから破棄していることを踏まえると、企業や団体が取り扱う機密文書もそれ相応の処分が必要です。
機密文書の適切な廃棄方法とは
では、実施に企業や団体が実勢に機密文書を破棄する場合にはどのような方法が適切なのでしょうか。主な処分方法をご紹介しましょう。
シュレッダーによる処分
企業や団体は社屋内にシュレッダーを完備していることが多く、日常的に書類の処分はシュレッダー破棄していることが多いでしょう。シュレッダーは紙を細かく処分してくれるので、ごみの量を減らす効果もあります。最新のシュレッダー機器は大変細かく処分ができるので、そう簡単には機密文書を再構築できません。
しかし、古いシュレッダーは目が粗く、書かれている内容が読めてしまうことがあります。加えて、シュレッダーは少量の紙を少しずつ投入するしかなく、大量の機密文書を一度に破棄をすることは人的リソースに大きな負担を与えます。
焼却による処分
オーソドックスな紙の処分方法として、焼却処分もあげられます。大量の書類を一度燃やすことによって処分ができるので、シュレッダーのように少量を少しずつ処分する必要がありません。しかし、近距離に書類の焼却処分を専門とする業者が無ければ、燃やすまでに大量の機密文書を郵送などの方法でやり取りせねばならず、紛失のリスクも考えられます。焼却処分は現在二酸化炭素の大量発生もあることから、環境への保護も目的に減少傾向にあります。
融解による処分
近年注目を集めている機密文書の処分方法が融解です。融解は紙を液状化して再生させるもので、焼却処分と比べると環境にも優しい処分方法です。また、液状にしてしまうので紙そのものが残されなくなるというメリットもあります。融解は大型ミキサーの機会を通して行うため非常に安全性、処分性能共に優秀な方法で、処理施設の多くはISOを取得しています。融解後は処分証明書を発行してくれるので、企業・団体としても安心感がある処分方法です。融解された紙はマテリアルリサイクルがなされ、セメントの原料などにも進化します。SDGsが叫ばれている今、紙という有効資源を無駄使いにしない方法は全国的にも注目が集まっているのです。
業者に処理を任せる際の注意点
企業や団体の重要な機密文章を安心して処分したい、そんな場合にはどのような業者に依頼をすべきでしょうか。この項では業者選びやその際の注意点に注目します。
証明書の発行などが可能か
融解処理に関しては丸ごと委託をすることが基本です。箱などに梱包した機密文書を業者に引き渡したら、破棄後は何も残らない状態になります。そのため安全に処分したかどうかわからないのです。融解施設を見学させてくれる、処分を証明する各種証明書などを発行してくれることが優良業者の条件です。
認証の取得
機密文章は公的文書や個人情報の記載が大量に掲載されており、きちんとした危機管理能力のある業者へ依頼をすることがマストです。融解処理を行う業者が情報保護やセキュリティに関する公的な認証を取得していることも優良業者選びのポイントでしょう。
回収にもセキュリティがあるか
融解処理施設に機密文書を運びこむこともリスクの1つです。企業・団体側が自身で持ち込む場合はよいですが、回収から運搬に関しても業者に委託する場合は注意が必要です。盗難や紛失の恐れがないか運搬方法に関しても業者選びの際には充分に確認をする必要があります。万全にセキュリティ体制が構築されているか、回収についても委託前に確認をしましょう。廃棄業者によっては回収から処理まで一元的にセキュリティ体制が構築しています。
まとめ
個人情報などの機密情報への意識が高まっていますが、それでも情報漏洩の問題は定期的に起きてしまっています。安全な機密文章の処理は企業・団体の命運を握っているといっても過言ではないでしょう。今回ご紹介した処分方法を参考に、安全な文書管理や破棄を目指しましょう。
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引用元:https://e-bright.jp/