事業系ごみを家庭ごみで出した時に科せられる罰則とは?
事業活動をしているときに排出されるごみを、どのように処分すれば分からない人は、家庭ごみとは異なることを認識しましょう。今回の記事では、事業系ごみと家庭ごみの違いを紹介した後に、罰則を受けないために注意することも紹介します。知らなかったでは済まされないことがあるので、きちんと内容を理解しましょう。
事業系ごみを家庭ごみで出した時の罰則
誤って家庭ごみと一緒に一般廃棄物を出したときでも、不法投棄とみなされます。
3つの責任を負う
まず、自らの責任で適切に処理しなければいけません。次に、ごみの減量に努めなければいけません。そして、国、県、市区町村の施策に協力しなければいけません。
家庭ごみとは
ごみの回収や処理は自治体が行っています。また、財源は住民税となっています。一般家庭から出たごみは、回収日時やごみ袋の指定などがあるので守らなければいけません。
家庭ごみと一緒に出すのは禁止されている
平成19年3月までは、少量の一般廃棄物を家庭ごみと一緒に出せるようになっていました。しかし、平成19年4月から公平性を期すために、家庭ごみと一緒に排出することが禁止になっています。また、これにより、排出者責任を意識できるようになりました。
不法投棄とみなされる
営利や非営利を問わず、事業活動で輩出したごみは、事業系ごみとして処理しなければいけません。そのため、病院、店舗、事務所などで出たごみを家庭ごみと一緒に出すと、不法投棄とみなされます。この場合は、5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金となっています。
また、法人が違反に関わっているときは3億円以下の罰金となっています。自分だけ捨てても問題ないと考えるのは良くありません。
業務委託してごみを持ち出してもらいたいと考えている人は、自分で業者を見つける方法だけではなく、店舗や事務所を契約したときに不動産業者に確認してみましょう。料金プランは、排出するごみの量によって自分に合ったものを選択しましょう。
罰則が科せられている理由
高度経済成長期の日本では、ごみの量が増えたことで良くない影響が起こりました。また、ごみが多様化してプラスチックや廃材などが処理されるようになり、土に還らないことで地球環境に負荷を与えていました。
その当時は、ごみが適切に処理されることは無かったので、公衆衛生上良くない影響が起こりました。それは公害問題にまで発展し、事業に携わっていない市民に健康被害が及ぶようになります。
このような状態になると、事業者の責任を問えないということで、ごみを排出した事業者に、ごみの処理責任を追及するようになりました。これにより、市民の生活環境は改善され、ゴミの不適正処理が少なくなりました。
事業系ごみの種類
2つの種類があります。産業廃棄物の処理は、専門の処分業者に委託する必要があります。業者のホームページを閲覧すると、サービス対応エリアが掲載されているので、自分がいる場所がサービス対応エリアであれば申し込みましょう。
事業系一般廃棄物
事務所のコピー用紙、弁当の容器、チリ紙などがこちらに該当します。ただし、特定の事業活動によって排出されたごみは、産業廃棄物になるときがあるので確認が必要です。また、テレビ、エアコン、冷蔵庫などを処分するときは、家電リサイクル法に従わなければいけません。
産業廃棄物
こちらは、事業系一般廃棄物とは異なります。20種類が産業廃棄物として指定されており、専門の処分業者に委託して処理してもらわなければいけません。そのため、事業系一般廃棄物の処理業者とは異なります。
罰則を受けないために注意すること
2つの注意事項を紹介します。自治体にもよりますが、家庭ごみと同じ集積所に出せる場合もあります。しかし、勝手に自己判断することなく自治体に確認しましょう。
必ずルールを確認する
ごみを処分するときは、自ら処理施設にごみを持ち込む方法と、業務委託してごみを業者に回収してもらう方法があります。事業ごみの捨て方や回収日時などは確認しましょう。
この際、必ずルールを確認するようにします。たとえば、ごみを出す時間は前日ではなく当日にするなどの決まりがあるので、クレームが入らないようにしましょう。
家庭ごみと同じ集積所に出せる場合もある
事業所のなかには、ごみが少量しか出ないところや、家庭ごみと同じような種類のごみしか出ないところもあるでしょう。そのため、業務委託してごみを持ち出してもらう必要が無いと考えている人もいます。
そのようなときは、少量排出者向けのサービスが自治体で行われていないか確認しましょう。この際、市区町村のホームページを閲覧すると良いでしょう。また、自ら処理施設にごみを持ち込む方法もあるので、自分に合った方法を選択してください。
まとめ
事業者がごみに対する責任感を持てるように、家庭ごみと事業系一般廃棄物の出し方が異なっています。また、市民に健康被害が及ばないように配慮するようにしましょう。決められたルールをきちんと守ることは大切です。新しい地域でビジネスを始める人は、今までと同じようにごみを処理すると思い込まずに、必ずルールを確認しましょう。トラブルにならないようにします。
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引用元:https://e-bright.jp/