事業系ごみと産業廃棄物の違いとは?ごみの処理責任についても解説!

公開日:2022/12/15  


ごみの分別は自治体ごとに細かく分かれていますが、皆さんは分別ルールを把握していますか?家庭からでる家庭ごみだけでなく、学校・飲食店・病院など事業活動によって発生した事業系ごみにも細かなルールが定められています。事業系ごみ・家庭ごみ・産業廃棄物、よく聞く言葉ですがどのような違いがあるのでしょうか。

事業系ごみとは

事業系ごみとは、事業活動をすることによって発生するごみを指しています。経済活動の営利・非営利は問わないため、飲食店などの店舗だけでなく学校や公民館などの公共施設から発生するごみも事業系ごみに含まれます。家庭から発生する一般ごみ以外は基本的に事業系ごみに見なされ処理方法も決められています。

産業廃棄物とは

事業系ごみはさらに産業廃棄物と事業系一般廃棄物の2種類に分類され、それぞれ廃棄方法も異なります。産業廃棄物とは事業活動のなかで発生した廃棄物のうち、廃棄物処理法に定められた20種類のごみを指します。内容は下記の通りです。

【燃え殻・汚泥・廃油・廃酸・廃アルカリ・廃プラスチック類・ゴムくず・金属くず・ガラス・コンクリート・陶磁器くず・鉱さい・がれき類・ばいじん・紙くず・木くず・繊維くず・動物系固形不要物・動植物性残さ・動物のふん尿・動物の死体・以上の産業廃棄物を処分するために処理したもので、上記の産業廃棄物に該当しないもの】

これらのごみは、ごみを排出した事業者が責任を持って管理しなければなりません。都道府県知事が許可する産業廃棄物処理業者を選び、産業廃棄物の回収と処理を委託するか、自力で清掃工場へ持ち込む必要があります。許可を得た業者は自治体ホームページに載っています。

事業系一般廃棄物とは

事業系一般廃棄物は、産業廃棄物以外の事業系ごみを指します。事業系一般廃棄物の処理方法も産業廃棄物の処理方法と同じです。清掃工場へ自ら持ち込む方法は業者委託よりも金額が抑えられるので、時間に余裕がある場合にはおすすめの方法です。清掃工場の受付時間や料金などの詳細は各自治体のホームページに載っています。

事業系ごみの処理責任とは

多くの自治体では事業系ごみの処理責任は事業者にあり、都道府県知事が許可した適切な業者に適切な回収処理をしてもらう必要があります。無許可の業者が不法投棄をする事件が増えているため、業者の選定を間違えないようにしましょう。悪気がなかったとしても、知らなかったでは済まされません。

自治体ホームページを確認し、許可を得ている業者に申し込みましょう。個人で業者を探す場合には、許可証や許可番号が公開されているかを必ず確認してください。違反をすると懲役もしくは罰金の対象になります。細かなルールは自治体によって異なるので、心配な場合には自治体の清掃・リサイクル所管部所に問い合わせることをおすすめします。

注意が必要なごみ

事業所や店舗で発生した粗大ごみも、自治体の回収サービスに出すことはできません。事業者が自ら清掃工場に運搬するか、許可証を持った処理業者に委託しなければなりません。処理業者が不法投棄や許可証を持たなかった場合も、ごみの処理と同じく処罰の対象となります。

少量の事業系ごみ・資源の出し方

自治体によっては、排出ごみ量の少ない小規模事業者に限り、家庭ごみと同じように回収される場合があります。有料ごみ袋に処理券を貼り付けることにより、自治体の家庭ごみ集積場に出すことができるのです。ごみ処理券はスーパーやコンビニで購入ができるので利便性が高く、1袋からだすことができます。家庭ごみと一緒に回収されるので業者との契約も不要で処理費用を節約できるのもポイントです。小規模事業者の基準は自治体によって異なるのでホームページから確認が必要です。

リサイクル資源について

社会の発展とともに全世界で多くのごみが発生し、さまざまな問題が起きています。処理できないごみは埋め立てられますが、埋立地にも限りがあります。ごみの処理だけでなく、ごみのリサイクル処理について学ぶ姿勢も大切です。リサイクルの正しい知識をもつことは、ごみの軽減だけでなく節約にもつながります。ごみは重量で処理金額が決まるので、日々の意識と積み重ねが重要です。

事業者と地域の連携

事業所によっては地域や自治体と連携し、破棄される予定だったごみを有効活用しています。たとえば余ったカレンダーを保育園で裏紙として利用したり、回収された粗大ごみをオンラインでリユース販売したりしています。破棄される予定だったごみも、リサイクル資源として重宝されることがあります。

壊れたから捨てるのか、必要なくなったから手放すのか、破棄する理由を見直してみましょう。地域との連携はリサイクル運動につながるとともに、事業所のイメージアップにもつながり話題を集め度々注目されます。リサイクルはごみを減らすだけでなく、社会貢献につながるのです。

まとめ

事業系ごみとは事業活動をすることによって発生するごみを指し、事業系ごみを細かく分類すると産業廃棄物と事業系一般廃棄物に分けられます。いずれも自治体のごみ回収は利用できないので、適切な業者に処理を委託する必要があります。ごみは重量によって処理金額が決まるので、ごみの量を減らすためにもリサイクルへの関心を高めることが大切です。

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